コナン君ボード制作日記3

今回の記事では、コナン君ボードを設計するにあたって使用するタイミングプーリの選定を行います。今までの記事で使用するモータについては書きましたが、中古のインパクトドライバーのモータを使用するので、プーリの選定を行うために必要な値などがなく少々適当にやっているところがありますが、コナン君ボードの初号機なのでとりあえず作ること優先に進めています。

設計案

コナン君ボード制作日記1にも載せましたが、今回の構成はこんな感じです。

構成案

プーリは合計で3組用意する予定です。プーリの種類はタイミングプーリを使用します。また、今回は初号機であるのでベルトの張りを維持させるためのアイドラーは使用しません。

タイミングプーリの設計計算

今回設計計算を行うために参考にしたサイトはこれです。 今回使用するモータは中古のインパクトドライバーのモータのため、仕様が明確でない値が多いため無理やりな計算であったり、本来使う値ではなく間違いがあるかもしれませんが、本人は設計の練習だと思っているのでどんどん進めることだけ優先しています。

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設計手順1

設計動力を求めます。

設計動力とは、通常動作査定るときには起こりえないことを想定した時の動力のことです。

設計動力を求めるために、過負荷係数を求めます。過負荷係数Ksは、負荷補正係数Ko、回転比補正係数Kr、アイドラ―補正係数Kiの和で求まります。一つずつ値を決めていきます。

負荷補正係数Ko

負荷補正係数Koは参考サイトの表1より決定します。第一に最大トルクが定格トルクに対して何%なのか求めます。

モータの定格トルクを求めるために、定格出力を求めます。定格出力はインパクトドライバーの仕様より0.201KWとします。また、仕様より回転数は2800rpmとします。定格トルクは、

60000÷2π×0.201÷2800=0.685……≒0.69Nm

となります。最大トルクは仕様の締付トルクとし、120Nmとします。最大トルクは定格トルクの300%以上であるので、参考サイトの表1より、

負荷補正係数Ko=1.5

とします。

回転比補正係数Kr

回転比は設計者により、適当に2.0としました。よって、参考サイトの表2より、

回転比補正係数Kr =0.2

とします。

アイドラ―補正係数Ki

今回は、アイドラーは使用しないため、

アイドラ―補正係数Ki =0

とします。

設計動力Pd

上記より、 過負荷係数 Ksは、

過負荷係数 Ks =1.5+0.2+0=1.7

とします。

設計動力Pdは設計トルクと回転数の値を用いて求めます。設計トルクは、伝動トルクを仕様より、120Nmとし、

設計トルク = 伝動トルク ×過負荷係数=120×1.7=204

となります。回転数は先ほど同様仕様より、2800rpmとし、設計動力Pdは、

設計動力Pd= 設計トルク ×回転数/9550=204×2800/9550=59.811…..≒59.8KW

となります。

設計手順2

タイミングプーリにも様々なタイプがあるので、先ほど求めた設計動力より決めます。参考サイトの表20のグラフより選定を行うと計算結果では、S14Mとなります。しかし、 値もはっきりしたものを使用しておらず、S14Mを使用るほどの負荷がかかるとは考えにくいため、設計者の独断で今回使用するベルトの種類はS3Mとします。

*参考サイトはミスミですが法人又は個人事業主のみしか購入できないようになっていますが、他のサイトでもS3Mのベルトは手に入ります。(例:モノタロウ)

設計手順3

大小のプーリの歯数とベルト周長、軸間距離を求めます。

大小プーリ

小プーリの許容最小歯数を参考サイトの表26より求めます。表26より、S3Mの 許容最小歯数は回転数を2800rpmとし、20とします。

これは最小歯数のため、設計の都合で24とします。理由については省略します。

小プーリが決まったので、次に大プーリを決めます。

回転比は2.0としているので小プーリのピッチ径の22.92の2倍以上のピッチ系のプーリを選択します。22.92の2倍は45.84なので、大プーリは歯数48のものを利用します。

ベルト周長

暫定軸間距離C’、大プーリピッチ径Dp、小プーリピッチ径dpより概略ベルト周長Lp’を求めます。暫定軸間距離C’は設計の都合で190とし、大プーリピッチ径Dpは45.84、小プーリピッチ径dpは22.92とします。

Lp’=2C’+π(Dp+dp)/2+(Dp-dp)^2/4C’

上記の式より、求めます。

Lp’=2×190+π(45.84+22.92)/2+(45.84-22.92)^2/4×190=488.038….

上記の計算結果に最も近いベルト周長を選定します。今回は、501mmのもとします。

軸間距離

先ほど決定したベルト周長の値を用いて、軸間距離Cを求めます。軸間距離Cは以下の式より求められます。

C=(b+√b^2-8(Dp-dp)^2)/8

上記のbは以下の式で求めます。

b=2Lp-π(Dp+dp)=2×501-π(45.84+22.92)=785.984…..≒786.0

求めたbの値を代入すると軸間距離Cは、

C=(786+√786^2-8(45.84+22.92)^2)/8=193.44…..≒193.4

とします。

設計手順4

使用するベルトの幅を決定します。

設計動力Pd、基準伝動容量Ps、かみ合い補正係数Km、基準ベルト幅Wpより概略ベルト幅を求めます。

基準伝動容量Psは表38より235W(0.235KW)とします。

かみ合い補正係数Kmは、かみ合い歯数Zmの値より決定するのでかみ合い歯数Zmを求めます。

かみ合い歯数Zm=Zd×θ/360

Zdは、小プーリの歯数を代入するため、24とします。θは以下のように求めます。

θ=180-(57.3(Dp-dp)/C=180-(57.3-(45.84-22.92)/193.4=173.209…….≒173.2

よって、かみ合い歯数Zmは、

かみ合い歯数Zm=24×173.2/360=11.54…≒11.5

とします。参考サイトの表27より、

かみ合い補正係数Km =1.0

とします。

基準ベルト幅Wp は表28より6とします。

よって、概略ベルトベルト幅は、

概略ベルト幅 =(Pd/Ps×Km)×Wp=(59.8/0.235×1.0)×6=1.526…

となりました。明らかにおかしいです。1.5mmなんて簡単にちぎれます。おそらく、適当な値で計算をしてしまった設計動力Pdが影響していると考えられます。よって今回は、安全を取ってベルト幅は最大のものとし15mmにしました。

設計手順5

ここまでで、上記のイラストのモータ軸間距離の長いプーリの選定は終わりました。モータとシャフトのプーリは大小のプーリは変更せず、軸間とベルト周長を計算しました。計算方法は上記と同じため省略させていただきます。

決定事項一覧

大プーリ歯数:48
小プーリ歯数:24
ベルト周長(長):501mm
ベルト幅 (長) :15mm
軸間距離 (長) :193.4mm
ベルト周長(短):273mm
ベルト幅 (短) :15mm
軸間距離 (短) :100.5mm

*参考サイトはミスミですが法人又は個人事業主のみしか購入できないようになっていますが、他のサイトで手に入ります。(例:モノタロウ)

最後に

今回は使用するプーリの計算方法について記述しました。使用しているモータの仕様が明確でないこともあり、一部は適当になっていますが、今回は早く作ることを優先しています。設計者としては、適当な計算はやってはいけないことですが、私たちはよく口だけやるということが多く実際に行動することが少なかったため、やると決めたらはっきりしない部分は無視してまずは行動に移し、理解し始めたら、どんどん良いものにしていこうと考えています。

実際に計算を終えたので、このプーリを3DCADに起こして実際どのようにプーリを固定していくのかを考えたいと思います。次回は、実際に各パーツをどのように固定したのかを記述します。お楽しみに~

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