このサイトができる前から持っていたXYZ Printingダヴィンチ1.0Proを 『Cura』 という無料のスライサーソフトを使ってG-Codeを作り、 専用ソフトである『XYZware Pro』 でプリントをするまでの手順を説明します。
まず、なぜ専用ソフトである『XYZware Pro』を使わないのかと思います。理由は、設定できる値が少ないからです。3Dプリンターの性能は、3Dプリンターの作れるサイズや精度などの本体が持っている性能だけでなく、スライサーソフトを用いることでさらに性能を上げることができるのです。そこで、今回は今私が利用している 『Cura』 というスライサーソフト を使ってのプリント方法を説明します。
『Cura』のインストール
『Cura』のインストールをします。インストールは以下のURLよりダウンロードしてください。
無料ダウンロードをクリックし、”.exe”ファイルをダウンロードし、実行します。実行するとCuraのセットアップが始まりますが、特に変更なしで大丈夫です。変更をしたい方は自由に変更をしてください。
設定
プリンターの設定
使用するプリンターの登録を行っていきます。 『Cura』を開き、画面右上のSettingsからPrinter→Add Printerの順に選択し、使用するプリンターを追加し登録します。

Add Printer をクリックすると、下のような画面が現れます。下の画面のようにCustomのCustom FFF printerを選択し、printer nameを『XYZ Printingダヴィンチ1.0Pro』にします。変更が完了した後、Addをクリックし追加します。

独自のプリンターの名前を追加すると、次は、造形可能なサイズやノズルの径などの使用するプリンターの印刷性能などを登録していきます。今回私は、XYZ Printingダヴィンチ1.0Proを使用しているのでこのように設定を行いました。
*Start G-codeとEnd G-codeの変更も忘れないように注意しましょう!


printer settingsのxyzの値はプリント可能サイズです。また、プリンターのベットがヒートベットであるためチェックを入れます。nozzle settingsのcompatible material diameterは使用するフィラメントの径を意味しています。
各種パラメータの設定
プリンターの追加に必要な設定は完了したので、続いては、プリントする際のパラメータの設定を右のサイドバーよりしていきます。。このパラメータの設定で綺麗にプリントをする事ができるのかそうでないのかが決まります。
早速ですが、フィラメントの素材をPLAとした場合の設定したパラメータは以下のようになっています。

上記のパラメータで表示されていないものがある場合は、パラメータの設定名の書かれたた位置にカーソルを持っていき「⚙」←のようなマークをクリックしてください。隠れているパラメータが表示されるため、表示したいパラメータにチェックをつけてください。

今回私が設定したパラメータのみ意味を下記に示すので、上手くプリントができない場合は変更してみてください。
Layer Height
積層ピッチです。プリントする際の一段一段の積層する高さを意味しています。高さを小さくするほど表面がきれいになりやすいですが、その分製作するのに時間がかかります。
Wall Thickness
造形物の外側の厚さを決めるパラメータです。厚いほど強度が上がります。
Top/Bottom Thickness
造形物の上下の厚さを決めるパラメータです。 厚いほど強度が上がります。
Infill Density
造形物の中身の充填率の設定を行うパラメータです。充填率が高いほど強度が増しますが、値を大きくするほどプリント時間が伸びます。
Infill Pattern
充填させる際の形の種類を決めます。基本的に変更させる必要はありませんが、時間短縮や強度を増させたい場合は変更します。
Printing Temperature
造形する際のノズルの温度を設定します。フィラメントの素材によって変更します。
例)PLA:200℃、ABS:210℃
Build Plate Temperature
造形物する際のヒートベットの温度を設定します。フィラメントの素材によって変更します。
例)PLA:60℃、ABS:90℃
Print Speed
造形物を造形する基本的な速度を設定するパラメータです。この速度が速ければ速いほど造形時間を短縮できますが、プリンター本体の性能以上の値に設定しないようにしましょう。
Infill Speed
造形物の中身のプリント速度を設定するパラメータです。 この速度が速ければ速いほど造形時間を短縮できますが、プリンター本体の性能以上の値に設定しないようにしましょう。
Wall Speed
造形物の外側のプリント速度を設定するパラメータです。 この速度が速ければ速いほど造形時間を短縮できますが、プリンター本体の性能以上の値に設定しないようにしましょう。
Travel Speed
積層をせずに移動する際の速度を設定するパラメータです。 この速度が速ければ速いほど造形時間を短縮できますが、プリンター本体の性能以上の値に設定しないようにしましょう。
Generate Support
サポート材を付けるかどうかの設定です。プリントするものによってはサポート材を付けなければうまく造形できないものもあるので必要に応じてチェックを入れましょう。
チェックを入れると、Support Placementというパラメータが出てきます。Touching Build PlateかEverywhereのどちらかを選択します。 Touching Build はビルドプレートに触れるサポート材のみ作ります。 Everywhere は必要とされる全てです。
Build Plate Adhesion Type
造形物をプリントする際に、フィラメントがビルドプレートにつきやすくしたい場合や造形物とビルドプレートに接する面が少ない場合に設定すると良いパラメータです。 造形物とビルドプレートに接する面が少なくなく、 、フィラメントがビルドプレートにつきやすくしたい場合 はSkirtを使用すると良いです。また、 造形物とビルドプレートに接する面が少なく、 フィラメントがビルドプレートにつきやすくしたい場合、Raftを使用すると良いです。
Raft Extra Margin
Raftを張る際に表示されるパラメータです。造形物に対してどのくらいのRaftを張るのかを設定します。基本的には4mmあればよいと思います。
プリント方法
G-Codeの生成
画面右上のファイルを開くマークをクリックし、印刷したい.stlファイルを開きます。

読み込みが完了すると、開いたstlデータが表示されます。画面左の設定より印刷物の位置と向きなどを変更できるため適切な位置に印刷物を持っていきます。私はいつも印刷物を中心に移動させているので中心に移動させました。

移動が完了後、print settingを閉じ、画面右下よりG-Codeを生成します。

XYZware Proによるプリント
専用ソフト である『XYZware Pro』を開きプリントをします。
画面左上の赤枠より先程生成したG-Codeを開きます。

開いた後、画面左上の赤枠よりプリントをスタートします。


鳩ラボ

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